インドネシアで味わった予想外の感動体験。今回は、それについてお話しさせて下さい。午前2時に味わった感動です。人の優しさとは、実に素晴らしいなと。
昨日は、ちょっとした訳があって、スラバヤ(Surabaya)とマラン(Malang)を行ったり来たりする日となりました。
スラバヤとマランを何度も往復、なんと270kmも!!
【地図:東ジャワのマランからスラバヤまで】
スラバヤとマランは、それぞれインドネシアの東ジャワにある都市です。
まず1回目は、スラバヤからマランまで。夕方に約90キロの距離をバスで移動。マランに到着して会食をした後・・・、
今度は2回目の移動へ。お世話になっている社長がチャーターした車に乗って、スラバヤ方向へ向かいます。
そして3回目。スラバヤに到着するなり、また同じ車に乗って再びのマランへ・・・。
この3回の移動を合わせると、1日に動いた距離は合計270キロになります。バスで90キロ。そしてチャーターカーで180キロです。
東ジャワ州にあるスラバヤとマランの場所は?
スラバヤとマランの位置関係は上に載せた地図の通りですが、もうすこし拡大してみると、このようになります。
そして、さらに拡大したものが、こちら。
地図で感覚がつかめるかどうかわかりませんが・・・、だいたい90キロくらいの道のりだとご理解ください。
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さて、何度か往復したわけですが、最後にマランに戻る帰り道。つまり3回目の移動の時です。
時間はすっかり日をまたいでしまい、すでに12時を超えて、完全に深夜。運転手と会話をしつつ、あまりに眠くて、会話の途中で寝てしまうという失態(笑)
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「スラバヤに来たのに、なんですぐまたマランに帰るの?」と聞かれたり、「あれ、君、インドネシア人じゃないの?」と驚かれたり。
まぁ、ありきたりの会話をしつつ・・・。
寝たり、起きたりを繰り返す中、途中でトイレに行きたくなり。運転手に「トイレに行きたい」と言うと、しばらくして、コンビニで車を止めてくれました。
時計を見ると、もうすでに午前の2時を過ぎていました。
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トイレを済ませたのちも、あまりに眠いため、コンビニの商品をゆっくり見る気力もなく、そのまま外へ。
そして、コンビニを出ようとした時のこと。ふと私を呼び止める人がいて、「なんだろう?」と思ったら、レジ脇に、運転手が立っていました。
そこで、笑顔で「はいっ」と渡されたのが、この写真のドリンクだったのです。
【写真:夜中に運転手が買ってくれたスポーツ飲料(実物)】
「ほら、飲みなよ」って。
素直に感動・・・。
もう、嬉しくて眠気がふっとびましたよ。
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「その程度のことで、なに感動しているの?」と思われるかもしれません。
「ドリンクを渡してあげる、くらい、友人関係があれば、普通にやるでしょ?」と言われるかもしれません。
しごく、ごもっとも。
でも・・・。
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今回の運転手さん。普段から交流している知人ではなく、まったく初対面の運転手さんなのです。
しかも、お世話になっている社長がチャーターした車なので、私がお金を払っているわけではありません。
さらに、この帰りの90キロ。これは完全に料金対象外なのです
たまたまこの運転手がマランに住んでいて、車を戻すために、マランに帰らないといけないので、それで「じゃぁ、乗せてってあげるよ」と言ってくれて。
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まったくの初対面でしかない運転手さん。
それでも「飲みなよ」のひとこと。
なんという、この心遣い。
いやはや感動しましたー。
陳腐な表現ですが、でも、そうとしか言いようがありません。
どんな気持ちでこのドリンクを選んでくれたのだろうかと思うと、もう想像するだけで、感謝でいっぱいになります。しかも申し訳ないことに、会話をしている途中で、寝てしまったという私なのに。
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というわけで、帰宅したのは午前3時半。「家に着いたよ・・・」と言って、それから運転手さんは、車に乗って自宅へ帰っていきました。
深夜の180キロドライブ。
ホントに感謝でいっぱいです。
素直に心から感動した、大切な時間でした。
今後「インドネシアと日本の橋渡し」としての活動を推進していくにあたり、とってもとっても大事な宿題をいただいた感覚です・・・。
運転手さんから託された期待の気持ち。必ずや、応えてさしあげたいと思います。
【参考】インドネシアのタクシー運転手との思い出
インドネシアでタクシーに乗っていると、なかなか楽しい思い出深い経験をすることがあります。いくつかご紹介します。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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