インドネシアの伝統芸能・民族音楽として知られる楽器「ガムラン」。インドネシアに行ったことのある人なら、バリ島にあるホテルのロビーだったり、レストランの入口だったりで「ガムラン」を見たことがあるでしょう。
主に金属の鍵盤打楽器から構成される合奏形式が特徴。甲高い音が重層的に響き、その場を神秘的にしてしまう楽器群です。観光客がインドネシアの伝統芸能を見に行けば、必ずと言っていいほど、この「ガムラン」が置かれているはず。
でも、古くからの歴史ある伝統音楽。これを現代の若者が「現代音楽」として、まさに現代風にアレンジしたら、どんな音楽になると想像しますか? 今回はその映像をご紹介します。
目次
伝統楽器ガムランを現代風によみがえらせる、若者たちの試み
実際に、この「ガムラン」という伝統音楽を、あえて現代風にアレンジして演奏する集団も出てきています。しかもリズミカルでノリノリの、ダンサブルな音楽にして・・・。これがまた実に魅力的なんですよ。
先日、インドネシアの東ジャワにある都市マランで、そんな若者たちの演奏を見る機会がありました。週末に開催された「カーフリーデー」(歩行者天国)での演奏です。
インドネシア・マランの「カーフリーデー」とは?
【写真:歩行者天国で、たくさんの歩行者を立ち止まらせた若手演奏グループ】
「カーフリーデー」は、日本でいう「歩行者天国」のことです。インドネシアで初めて「カーフリーデー」が開催されたのは2000年のことで、場所はインドネシア第二の都市スラバヤです。
インドネシアの「カーフリーデー」というと、首都ジャカルタで開催されている大規模なものが有名ですが、ジャカルタで初めてカーフリーデーが開催されたのは、2002年5月23日のことだとされています。
マランで初めて「カーフリーデー」が開催されたのは、2011年12月18日のことでした。マランの歴史的な高級住宅街として知られる「イジェン通り」(Jl.Ijen)で、毎週日曜日の開催されています。
マランの「カーフリーデー」の様子は?
写真を見てください。
民族衣装を着ていることもなければ、ガムラン以外の楽器もあったりします。
よくよく見れば、大きなゴミ箱?をひっくり返して楽器として使っている人も見かけますね。伝統的なガムラン奏者たちからすれば、「なんじゃ、こりゃ?」と、その異端ぶりに首をかしげるでしょう。
歩行者天国をさらに歩くと、別のグループの演奏もありました。
こちらはちょっと静かな集団です。
【写真:静かな中にもリズミカルな音楽を奏でます・・・】
従来の「ガムランのしらべ」というイメージを打ち破り、純粋に「現在の若者」が楽しめる現代音楽にするべく、それこそ思い切ったアレンジが施されています。
現代音楽としてのガムラン、ある若者グループのアレンジ演奏
写真だけでは、わからないかもしれないので、映像をみてください。
知人が撮影した「現代音楽としてのガムラン」の40秒映像がこちら。
(埋め込み動画がうまく表示されない時があるようです・・・。
その場合は、こちらをどうぞ)
エネルギーがギラギラ????カッコイイ〜
Posted by Michiko Tubman on 2015年12月6日
伝統からの逸脱か、若者の純粋なエネルギーか
皆さん、どうですか?
「伝統」を超えた、若者の純粋なエネルギー。
伝統芸能としてのガムラン演奏が好きな人からすれば、ゲテモノのように見えてしまう人もいるかも。でも、この若者の純粋なエネルギー。近くで見ていて、本当に輝かしく、独特の魅力は何とも表現しがたいものがあります。
歩行者天国の会場での演奏でしたが、多くの人が立ち止まり、聞き入っていました。荒削りな中にあって、何と表現すべきか、力強い躍動があるのです。文章、写真、そして映像をもってしても、この雰囲気をきちんとお伝えできないのがもどかしいです・・・。
アジアの力強い成長と比例する、若者たちの躍動感
もしこの場で彼らのガムラン演奏のCDが販売されていたら、私は「即買い」したでしょう。今度また彼らの演奏を見かけたら、ぜひ映像で撮影しておきたいと思っています。
このエネルギー、本当に魅力的なんです。
「皆さんも、ぜひ生で聞いてみてください!」というには、この東ジャワのマランは、遠いかもしれませんね・・・。
でも、このガムランの演奏集団に限らず、インドネシアの若者を見ていると、そのエネルギッシュな姿には、必ずや感銘を受けるはず。そんなパワーを全身に浴びるというのは、とても良いものですよ。
ぜひ皆さんも、気軽にインドネシアに遊びに来てください!
(気軽に行くには、やっぱり遠すぎますかね・・・)
こちらのブログ記事もどうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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