7月19日からジャカルタ入りしています。今後のインドネシアの運命を大きくわける、その節目となる大事な日を、首都ジャカルタで迎えたいからです。
2014年7月9日(水)に行われたインドネシア大統領選挙。その結果の正式発表は、明日、7月22日です。ジャカルタにある選挙管理委員会(Komisi Pemilihan Umum : KPU)が発表を行います。
今回の大統領選挙は、すでにブログに書いている通り、プラボォ陣営とジョコウィ陣営という、2つの陣営の一騎打ち。連日のようにテレビで報道され、街を歩いていても、知人と話をしていても、大統領選挙は毎日の話題となっています。結果はどうなるでしょうか。
目次
インドネシアの大統領は直接選挙、任期は2期10年まで
インドネシアの大統領が国民の直接選挙によって選ばれるようになったのは、現在のユドヨノ大統領がスタートです。正式名称は、スシロ・バンバン・ユドヨノ(Susilo Bambang Yudhoyono)です。
任期は1期5年。「多選」の弊害を防ぐため、ユドヨノ大統領の期から、3選が禁止されるようになりました。そのため、2期10年をつとめることになるユドヨノ大統領は今年で任期満了になります。
冒頭に書いた通り、今回の立候補者は2名。旧来からの指導者であり、既得権層ともされるプラボウォ候補と、「庶民派」として注目を集めるジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)候補との激しい一騎打ちとなっています。
プラボウォ候補とジョコウィ候補の激しい一騎打ちに
正式な選挙結果の発表日となるのが、7月22日(火)。投票日の当日夕方からは、すでに多くの選挙予測機関によって、結果予想が報道されています。この開票速報は「クイックカウント」とも呼ばれます。
しかし、激しい一騎打ちだけあって、調査機関によって、プラボウォ勝利と打ち出しているところもあれば、ジョコウィ勝利を打ち出す機関もあり、混沌としている状況です。予測機関によって、プラボウォに当確を出しているところもあれば、ジョコウィに当確を出しているところもあります。
また、テレビ局についても、特定候補に偏向したところがあり、やはり偏ったかたちで選挙結果の予測を報道しています。
選挙結果をめぐって暴動が起きる?
正式な選挙結果が発表されるのは7月22日(火)です。結果次第では暴動が起きるのではないか・・・・との声も聞かれます。
実際、過去にインドネシアで暴動を経験した華僑の一部などは、海外だったり、国内避暑地に避難している家族もあると聞きます。「まさか起きるはずはない」とは思いつつも、過去の経緯を見れば、「もしや」と思うところもあり、予断を許さない状況です。
私はインドネシアの現代の人たちは、きっと冷静な行動と判断ができるはずだと信じています。
選挙結果の発表を肌で感じるということ
私としては、ぜひともこの雰囲気を体で感じたいと思い、7月19日からジャカルタ入りしています
知人の中には「危ないから近づかない方が良いよ」と忠告をしてくれる人もいました。またジャカルタの別の知り合いの中には、「私は怖いから、バリに旅行へ行くよ」という人もいました。
でも私は、
- ぜひとも現地の空気を自分の肌で感じたい
- 現場の人たちの空気感を味わいたい
- 歴史の場面を近くで体験したい
との思いから、思い切ってジャカルタ入りしました。
選挙管理委員会(Komisi Pemilihan Umum:KPU)のビル
7月22日の選挙結果の正式発表。それに向け、多くのインドネシア人たちが注目を寄せています。身の危険を覚悟の上で、私は、正式発表直前の選挙管理委員会ビルへの訪問を試みてみます。
中央の噴水広場「スラマット・ダタン・モニュメント」
また、近くには大通りのロータリー「ブンダラン・ハー・イー」(Bundaran HI)があり、当日は、そこにも人が集まるはず。身の危険が及ばない程度において、見学に行ってみようと思います。
【追記】7月22日選挙結果の正式発表を控える現場の様子の写真
追記です。7月22日選挙結果の正式発表を控える現場の様子をご紹介します。選挙管理委員会周辺を歩いてみました。何やら不穏な空気も漂う、独特の空気感がありました。
このトラックに書かれている文字は「大統領選挙は正直で公平であるべき」との主張です。何が目的なのでしょうか。
選挙管理委員会のビルの近くには、装甲車が配置されていました。
インドネシアにまつわるニュースが日本で放送される時、よく映像で出てくるのが、この「ブンダラン・ハー・イー」(Bundaran HI)という広場です。ここも警備が強化されていました。
その近くの歩道橋には、なんと上に人が! 何か、ことを起こすのではないかと心配でした。
【参考】インドネシア大統領選挙2014に関連するブログ記事
2014年のインドネシア大統領選挙に関連するブログ記事です。こちらもどうぞ。
【参考】インドネシア大統領選挙2019に関連するブログ記事
2019年のインドネシア大統領選挙に関連するブログ記事です。こちらもどうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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