インドネシアは世界有数の親日国と言われています。日本語学習者の数も中国に続く世界第2位。日本のポップカルチャーも人気で、中でも日本のアニメはインドネシアの若者たちに大きな影響を与えています。
これは現地の若者と交流すれば感じられること。日本のアニメが大好き! 日本に行ってみたい! 日本で勉強したい! そういう声は多く聞くことができます。たまに「日本好きは本当か?」とか「それは本当の意味で親日と言えるのか?」というような議論を見ることもありますが、総じて日本好きが多いことは事実。
今回、富山大学の先生とともに、インドネシア東ジャワ州のマラン(Malang)にある単科大学を訪問。そこでも日本好き、日本のアニメの影響の大きさを実感することができました。
目次
インドネシアの学園都市マラン、単科大学の見学から見えたもの
マランは、インドネシアの東ジャワ州にある高原都市。インドネシアの第2の都市スラバヤから南に90キロくらい行くとマランになります。
日本では知名度の低い都市ですが、インドネシアでは高原都市、また学術都市として知られています。大学の数も非常に多く、街全体として学生が多いのがマラン。
今回、その中の1つ、私立の単科大学を訪問。約1000名の学生さんが通う学校で、ITやグラフィックデザインなどが中心。学長をはじめ、関係各所のスタッフの皆さんが歓迎してくれました。
ひと通り学校の中を見学させてもらい、教室や制作室、図書室や職員室、運動スペースなどなど、細かく丁寧に案内をしてもらうことができましが、あちらこちらで見かけたのが日本のアニメの影響を受けた制作物。写真を撮り忘れましたが、日本のアニメから大きな影響を受けていることが明らかでした。
話をしてみても、アニメ好きの生徒が多い様子。なかでも人気なのは日本アニメですね。「日本に行ってみたい!」という学生も少なくないようですが、その主たる原因は「アニメ」なのだそう。
インドネシアへの注目が低すぎる!!
今回はじめてインドネシアの学校を訪問した富山大学の先生は、訪問後にこんなことを語られています。
アニメや「萌え」といった日本の大衆文化/popular cultureに対する、インドネシアの人たちとの親和性についても考えさせられる素晴らしい機会でした。
日本ではインドネシアに対する注目度が相対的に低いように思うのですが、本当に勿体ないことだと思います。ぜひコラボレーションしたいです。 |
こうしてインドネシアに興味をもってくださることが増えるということは、とても嬉しいこと。
学長をはじめ、関係スタッフの方々も日本には強い興味がある様子。ぜひいい関係をつくりたい!との雰囲気がとても伝わってくるものでした。
インドネシアの若者たちのエネルギーが半端ない
実際、私自身がインドネシアで若者と交流をしていると、そのポテンシャルがいかに大きいかを実感させられます。
すべてがすべてとは言いませんが、素直で元気、上昇意欲があって、それというのも「未来がある」からなんですよね。もっと知りたい、感じてみたい、学んでみたい・・・という願いの強さ。もちろんそうでない人がいることも事実ですが、総じて感じられるのはエネルギーの強さ。
後ろ向きとも見える日本の状況と比較すると、荒削りな中にあって元気いっぱい!という傾向を感じます。もっと日本と交流したい!もっと日本の人とふれあいたい!というムードがあるんですよね。
インドネシア女性、キャンディーさんの名前の由来
それには様々な要因があります。お金のこと、技術のこと、経済的な背景もあるでしょう。政府開発援助や民間企業の進出による経済的支援、また奨学金や様々な人的交流による積み重ね、そういう関係性もあるでしょう。
でも話をしていると、とくに若い人ほどポップカルチャーを通じて日本が身近なものになっているところがとても大きいなと。
そしてそれは近年に始まったことではありません。最近のアニメやマンガだけでなく、昔から人気の「ドラえもん」だったり、ドラマ「おしん」だったり。その他、様々なものがありますが、近い存在としての「日本文化」の存在は大きいなと。
例えば私のインドネシアの知人に「キャンディーさん」という女性がいます。命名の理由を聞くと、「昔、お父さんとお母さんが子供の頃に好きだったアニメが、キャンディー・キャンディーだったから」と。
やはりその本人も日本が大好きで、現地の大学を卒業後、日本に留学までしてしまいました。なんと博士課程まで・・・。そんな話もあったりするのです。
もはや日本以上に日本的な・・・
その他、「名探偵コナン」「ワンピース」「NARUTO」などは、インドネシアでは定番の人気作品。以前、アニメ好きなインドネシアの女子高生に、「いま、どんなアニメが人気なの?」と尋ねたところ、たちどころに、こんな回答が来ました。
そうね・・・。ソードアート・オンライン、黒子のバスケ、青の祓魔師。あとは、アクセル・ワールドとか、進撃の巨人。そんな感じかな。 |
私はついていけません・・・。
アニメに限ったことではありません。例えばこういう場面に行くと、もう日本以上に日本的な感じすら受けてしまうくらいです。
「日本語教師ボランティアプログラム」もスタート!!
そうした中、私は「日本語教師ボランティアプログラム」を立ち上げました。場所はインドネシア第2の都市スラバヤです。
プログラムの内容は、「現地でホームステイをしながら、日本語教師のボランティアをしませんか?」というもの。日本好きな若者が多く、日本語学習者の数も多く・・・、私自身が「日本語教師養成科420時間コース」を通じて日本語教師の勉強をしてきた経験や、日本とインドネシアをつなげたい!という想いから始めたものです。
詳しい内容や経緯、想いについてはこちらにまとめています。関心のある方は、ぜひご覧ください。
日本とインドネシアの関係には、もう可能性しか感じられない
とにもかくにも、日本とインドネシアの架け橋になれたらと願う私としては、実にワクワクさせられる学校訪問でした。
日本の大学の先生をインドネシアにご案内するのは、これで3人目。インドネシアにポテンシャルを感じてくれる先生なら、今後もどんどんご案内したいと思います。
また、こちらの記事も、ぜひどうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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