インドネシアでは、6月6日から「ラマダン」(断食月)がスタートしました。太陽の出ている時間、つまり午前4時過ぎから夕方の時間帯までは、食べることも、飲むことも許されません。タバコもダメ、つばを飲むこともダメ・・・。
「ラマダン」の実施時期は毎年変わるのですが、今年(2016年)の場合、6月6日(月)にスタートして、7月5日(火)に終了することになっています。
でも私はイスラムではないので、断食はしません。そんなわけで、断食月の1日目のランチでいただいたのは、庶民の大衆食堂でいただいた、この「ソト・アヤム」。「断食月」ということもあり、ランチのお店探しは大変でした。今回は、ラマダン期間におけるランチ探しの話です。
【写真:大衆食堂(ワルン)で食べた「ソト・アヤム」は美味でした!】
目次
役所のスタッフも忘れていたラマダン(断食月)の1日目
ラマダンの1日目。ちょうど私は役所で用事があったのですが・・・煩雑な手続きがあったので、朝一番で行っても終らず、昼休みの時間にさしかかりました。
受付のお姉さんが、「また午後の対応になるので、お昼でも召し上がられて、お待ち下さい」とのこと。「えっ、いま断食中ですよね・・」と言うと、「あら、そうだったわ」などという始末(笑)
というわけで、ランチ場所探しに出発です。
ラマダン(断食月)のランチ時間、多くの飲食店が閉店に
この役所があるのは、ちょっとだけ田舎っぽいところ。外に出て歩いてみると、断食期間中ということで、やはり多くの店が閉まっていました。
でも、よくよく見れば、まれに、こっそり空いている店も・・・。
たしかに空いている。けれでも、店の近くまで行かないと、営業中だということすらわからない。そんな雰囲気に街は包まれていました。
ソトアヤムはインドネシアの定番ローカル料理!!
こっそり開店している小さな店に入りました。そこでいただいたのが冒頭の写真の「ソト・アヤム」。
スパイスを使った鶏肉(アヤム)のスープで、そこにご飯を入れて食べます。インドネシア料理の定番で、これまた、たまらない美味なのです。
3つのテーブルしかなく、お父さんと娘さんとで営業しているお店。私が店に入った時には、6人くらいのお客さんが食事をしていました。
ラマダン(断食月)期間にランチを食べている人とは?
イスラムの断食では、太陽の出ている時間、つまり前4時過ぎから夕方の時間帯までは、食べることも、飲むことも許されません。だから、ここで食べているのは、基本的にはイスラム以外の方々。
インドネシアはイスラムが85パーセント近くを占めるため、「イスラム以外」という人は少数派です。
この期間のランチでは、断食中の皆さんに気を使います。みんなは断食を頑張っていて、でも私は、こっそり営業中の店を探して中に入る・・・。
ラマダン(断食月)期間に、隠れてこっそり食べる中で感じること
不思議な気持ちになるんですよね。断食をしなくても、いろいろなことを考えさせられます。
・ご飯が、あらためておいしく感じられること。 ・いつもおいしく食事をいただけることの感謝。 ・多くの方々に支えられていることのありがたさ。 ・また新たな1年のタイミングが来たなという節目の実感。 ・みんなで何かを一緒にやり遂げるということの尊さ。 ・体を清めること、またその体を与えられていることの不思議。 ・その他もろもろ・・・ |
みんなが断食をしている中で、こっそり食べる。そんな中でも、いろいろなことを考えさせられるんですよね・・・。
ラマダン(断食月)という素晴らしい文化を味わう
というわけで、イスラムの「ラマダン」(断食月)がスタートしました。毎年、開始日と終了日が異なるわけですが、今年のラマダンの終了日は7月5日(火)。あと約1ヶ月です。この断食月に、また何か感じたことがあれば、ブログにまとめてみたいと思います。
日本に住んでいると、イスラムの断食に思いをはせることは無いでしょう。でも、こちらに住んでいると、みんなが身近で実践しているので、いろいろなことを考えさせれらます。素晴らしい文化だと思います。
断食をしなくてもいいので、断食期間の街の様子を味わうことはおすすめです。それによっていろいろな発見があるからです。
【参考】イスラムのラマダン(断食月)に関連するブログ記事
インドネシアにおけるイスラムのラマダン(断食月)に関連するブログ記事です。こちらも、ぜひどうぞ。
なお、約1ヶ月間のラマダン(断食月)が終わると、今度は「レバラン」と呼ばれる断食明けのお祭りがあります。長期大型のレバラン連休がスタートするのですが、インドネシアの祝日事情についてはこちらの記事をご覧ください。